退職後再就職する場合は、転職エージェントを使って求職活動するのがよいと思います。とにかく沢山登録して沢山応募することだと思います。
会社を退職して再就職しないと失業となります。次の行動として、就職せず無職で過ごすのも一つの選択肢ですが、再就職を目指す場合は求職活動になります。
雇用保険に加入していた場合は、ハローワークに行って、失業の手続きをして、雇用保険の基本手当(いわゆる失業保険)をもらいつつ、再就職を目指して求職活動をするのが一般的でしょう。
求職活動には、いろいろなパターンがあります。
①(紹介)親類・知人・友人や前職の人脈などの伝手を頼って就職活動をする
②(ハローワーク)ハローワークの求人情報をもとに応募し就職する
③(学校)職業訓練校や専門学校・大学などの学校に通い就職斡旋を受ける
④(メディア)新聞・雑誌・求人雑誌・ネット情報をもとに自力で就職先を探す
⑤(エージェント)転職エージェントを使って求職活動をする
昔は、上記のうち①~④までが主だった気がしますが、最近は⑤(転職エージェント)が多くなっているのではないでしょうか? 私は、②(ハローワーク)③(学校)⑤(転職エージェント)を中心に活動しましたが、結果的には、③(専門学校)のステップを踏みつつ、②(ハローワーク)を通じて知り合った派遣会社を通じて再就職に至りました。しかし、⑤(転職エージェント)を通じて得られた情報は膨大で、大変貴重であり、非常に参考になりました。
私は退職して、前職会社の紹介もあり、すぐに、ある転職エージェント会社と連絡を取り、登録しました。その際に、前職会社が費用負担してくれたため比較的ゆっくり就職活動ができました。まずは、再就職に向けた研修があり、無料で多くのセミナーにも参加させてもらいました。転職の心構えや情報収集方法、転職市場動向などの知識も得られ、さらに、就職模擬面談やアドバイスなども受けることができました。この会社と並行して、複数の転職エージェント会社にも登録しました。主な5~6社を片端から登録し、履歴書や職務経歴を登録し、適宜面談も受けました。その結果、毎日膨大な数の求人案件の紹介を受け、数多く応募をしました。残念ながら、私自身が高年齢であることもあり、書類選考通過は100件応募して数件程度が現実でした。さらに面談まで至るのは1~2件程度でした。応募自体は200件を遥かに超える数をしました。
一方、ハローワークでは求人条件が比較的明確になっており、応募もハローワークの係官経由のため応募可否は応募時点でわかるため、書類選考通過率は比較的高めでした。私でも1~2割程度通過しました。私はハローワーク経由で応募した会社が、後になって仕事の紹介をしてくれたため、時間はかかりましたが最終的には再就職できました。
ここで問題なのが転職エージェントを使った方がよいかどうかですが、私は圧倒的に転職エージェントを使った方がよいと思います。まず、膨大な求職情報を毎日送付してもらえるだけでも、すごいことです。これを自分で新聞・雑誌やネットから探し出すのは並大抵の労力ではありませんし、不可能です。私が経験した多くのエージェントでは、気に入った応募先に、予め登録しておいた履歴書や職務経歴書を自動的に送付して応募手続きを行ってくれます。書類選考を通過すれば連絡が来て、面談の日程調整をします。ここは自分で応募した会社と直接調整する場合が多いですが、エージェント会社は面談のリハーサルなどもやってくれます。ただし、最初に接触したエージェント会社に優先交渉権があるという暗黙のルールがあるらしく、また、応募先企業も何社ものエージェント経由で応募しても何度も面談をしてくれることはないようです。一度、面接試験を受けて不合格となった場合は、しばらく期間(どれ位かは不明ですが、履歴書を更新する3か月は見ておいた方がよいかもしれません)がたつまで再応募はできないことになります。
エージェントの活用方法ですが、(A)応募情報をもらって希望する応募先にエージェントが応募手続きをする、(B)スカウトやヘッドハンター経由で応募する、(C)求人情報だけもらって、直接応募する などのケースがありますが、多くは(A)情報提供と応募手続き代行が多く、(B)スカウトはオプションとして別途登録する場合が多いです。(C)は一般公募に近い形で、私は使ったことはありません。
これらは殆ど成功報酬で、転職が決まったら転職会社の給料からおそらく天引きされているのではないかと思います。エージェントから色々な情報提供が受けられるので、ある程度の費用が掛かるのは仕方がないし、サービスの対価だと私は思います。
次に、学校に通い学校経由で就職斡旋してもらうパターンですが、私も専門学校に通ったので、専門学校のキャリア相談窓口のお世話になりました。基本的に、その学校で学んだ内容に近い分野での紹介になるため、一般のエージェントよりはマッチングの良い情報だと思いました。その業界動向にそった求人や専門学校と提携した就職先などもあり、有益だと思います。私は結果的に、専門学校経由での面談機会は得られず活用できませんでしたが、人によっては最も安心できる転職コースだと思います。
転職エージェントは、最近は職務経歴書などをAIが分析して求人情報を提供してくれます。書類選考通過情報があると、集中して類似企業の情報が流れ込んできました。しかしながら機械検索だけだと、微妙にマッチングしていないので、求人票を開いて丁寧に読み込み個別に情報収集する必要があります。
上述の知人・友人や前職関係者の紹介は、最も強力で、好条件に恵まれるケースが多く、かつ就職活動のコストも低く抑えられ、就職先企業からの信頼性も高いと思います。しかし、難点はなかなか伝手がある人は少ないことです。巡り会えれば超好運ととらえ、転職活動の主軸は転職エージェントに頼らざるを得ないと思いました。
一方、面談は、直接訪問よりWeb面談が増えています。私もすべてWeb面談でした。Web会議システムは扱えないと困ることになります。Zoom、Teams、Google Meetなど主流なツールは使える必要があります。IT系企業だと連絡に、チャットツールも扱える方がよいと思います。
面談通過後に合格した場合は、エージェントから確認の問合せや連絡が来て、合格の旨を伝えると、エージェントと就職先会社間でのやり取りとなるようです。求職者は、就職先会社と雇用契約を結び入社して働くことになります。
次に、転職エージェントの選択ですが、基本的にすべて登録し、可能性のあるものはすべて活用すべきです。その中で、エージェントによって、ハイクラスのスカウトが中心のものや一般的に広い範囲をカバーするもの、フリーランス的な働き方を斡旋してもらえるもの、英語での仕事を中心にしているもの、特別な領域、例えばある分野の製造業に特化したもの、など様々です。マチは広くとって、合格なり、内定なりをまず目指すことを優先し、取捨選択は、その後で考えればよいと思います。それ以前に、50代後半という年齢だと、面談までたどり着く確率は、おそらく1%もないので、まずは何百件という沢山の応募を進め、可能性のあるものに当たって砕けるのが現実でしょう。
求職活動を続けていて、不合格や門前払いが続くと、精神的に落ち込むこともあるかもしれませんが、そういうものだと割り切って、淡々と活動や作業を進めていけば、あまり気にならなくなります。私は、とにかく数を打てば、中には振り向いてくれる会社もあると思って臨みました。それだけ中高年は厳しいです。
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